ONUの設置場所はどこが正解か?誤解と正しい理解
家庭でのインターネット環境を快適に整えるために、「ONU(光回線終端装置)」の設置場所をどうするかは、思いのほか重要な問題です。しかし、インターネット上では誤った情報も多く、「Wi-Fiルーターと同じ感覚で好きな場所に置けばよい」「部屋の片隅に置けば邪魔にならない」といった誤解が見られます。
この記事では、ONUの設置場所に関する誤解を一つずつ論理的に解消しながら、読者が正しい知識を持って快適なネット環境を構築できるよう導きます。

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ONUはWi-Fiルーターではない
まず前提として理解すべきは、「ONU=Wi-Fiを飛ばす装置」ではないという点です。ONUの主な役割は、光ファイバーを通って届けられる光信号を電気信号に変換することにあります。この変換を経て、ようやくルーターや端末がインターネット通信を利用できるようになるのです。
この役割は従来のモデムに近く、Wi-Fiの範囲や強度には基本的に関与しません。ONU単体でWi-Fi機能を持っているケースは稀で、多くの場合はWi-Fiルーターを別に接続します。
そのため「Wi-Fiの電波が弱いからONUを移動させよう」という対応は、根本的に誤った対処法となる場合が多いのです。
ただし近年では、ONUとルーターを一体化した「ホームゲートウェイ」と呼ばれる機器も普及しています。これはプロバイダや通信会社からレンタルされることが多く、Wi-Fi機能を持つONUとして利用できるため、ユーザーの混乱を招きやすい要因となっています。
このようなONU一体型ルーター(ホームゲートウェイ)の仕組みや特徴については、以下の記事で詳しく解説しています。
重要なのは、「ONU単体か、ホームゲートウェイか」によって設置場所や設定方法が微妙に異なる点です。例えば、ホームゲートウェイの場合はWi-Fiの電波発信も担うため、設置位置が通信品質に直結します。逆に、純粋なONUであれば、Wi-Fiの届き方には影響しません。
「ONUが遅い」「電波が弱い」と感じた場合、その原因がどの機器にあるのかを見極めるには、まず機器の構成を正確に把握することが第一歩です。
もし電波品質が問題であれば、Wi-Fiルーターの配置やネットワーク設定を見直す必要があります。
ONUの最適な設置場所とは
ONUの設置場所は、主に以下の条件を満たすことが望まれます。
光コンセントの近くであること
多くの家庭では、壁面に「光コンセント(光アウトレット)」が設置されており、ここにONUを接続します。このコンセントから離れた場所にONUを置くと、光ケーブルを長く引き回す必要があり、物理的な断線やノイズ混入のリスクを高めます。物理的な距離が長くなるほど、光信号の安定性にも影響を及ぼすため、できるだけ近くに設置するのが鉄則です。
電源コンセントが近いこと
ONUは常に電源を必要とします。タコ足配線や延長コードを多用する場所に設置すると、電力不安定やケーブル損傷の原因になります。設置する際は、専用の電源コンセントを確保できる位置を選ぶことが推奨されます。
床から1〜2m程度の高さ
これもWi-Fiルーターとの混同からくる誤解が多いポイントです。ONU自体は電波を発しませんが、後に接続するWi-Fiルーターとセットで考えた場合、設置高さが影響します。特にWi-Fi一体型機器や、近接する場所にルーターを置く場合には、床に直置きするよりも少し高い位置に設置する方が、周囲の障害物の影響を受けにくくなります。
よくある誤解とNGな設置場所
誤解①:収納棚の中に入れておけばスッキリして良い
見た目の美しさを優先して、ONUやルーターを本棚や収納スペースの中に収めてしまうケースが見られます。しかし、これはWi-Fiの電波拡散を妨げるだけでなく、熱がこもって機器が過熱するリスクを高めます。ONUは常時稼働する機器であり、風通しの悪い場所での設置は機器の寿命にも悪影響を与えかねません。
誤解②:電子レンジの近くでも問題ない
Wi-Fiの電波(特に2.4GHz)は、電子レンジなどの家電と周波数帯が重なるため、干渉を受けやすくなります。ONU単体では問題ありませんが、ルーターと一緒に設置する場合は注意が必要です。電子レンジやIHヒーターのそばは、ネット速度低下や接続不良の原因になり得るため、避けるべき場所に分類されます。
誤解③:金属ラックの中でも大丈夫
金属は電波を反射します。Wi-FiルーターやONUを金属製の棚の中に設置すると、周囲への電波の飛びが極端に悪くなるケースがあります。これは物理的な干渉によるものなので、設置場所の材質にも注意を払う必要があります。
設置してもネットが遅い?ONUではなく設定を見直すべきケース
正しい場所にONUを設置しても、ネットが遅い・ラグがあるといった不満を感じるケースは多々あります。その原因の多くは、ONU自体ではなくDNS設定やルーター側の通信方式にあります。
たとえば、インターネット接続時のドメイン変換に使われるDNS(Domain Name System)を、プロバイダ提供のまま使っている場合、通信が不安定になることがあります。こうした場合、Cloudflare(1.1.1.1)やGoogle DNS(8.8.8.8)などの外部DNSに変更することで、レスポンス速度が向上することもあります。
👇詳しくはこちら
また、通信方式としてIPv6が利用できる環境であれば、積極的に切り替えることで回線混雑を避け、安定した通信を実現できるケースも増えています。これは特に夜間や土日の混雑時間帯において顕著です。IPv6はまだ認知度が低いものの、今後標準化される技術として、基礎知識を押さえておくことが重要です。
👇 IPv6の解説はこちら
ONUの配置が難しい環境での選択肢
マンションや賃貸住宅などでは、光コンセントの位置が不便な場所にあることもあります。このような場合、「ONUの設置位置が部屋の隅しかない」などの制約が生じることがあります。そうした環境下では、LANケーブルを延長してWi-Fiルーターのみを適切な位置に配置するという選択肢も検討に値します。
このとき、「そもそも有線LANにすればいいのでは?」という疑問が浮かぶ方も多いでしょう。確かに、ゲームや動画視聴など安定性が求められる場面では、有線接続の方が優れていることが多くあります。一方で、スマートフォンやタブレットといったモバイル端末の利用では、利便性の観点から無線接続が欠かせません。
👇 両者の違いや選び方はこちら
ONU設置は“場所”よりも“知識”で差がつく
ONUの設置は「ここに置けばOK」と単純に判断できるものではなく、家庭のレイアウト、光コンセントの位置、使用機器の構成などを総合的に考慮して判断する必要があります。
また、ONUの位置だけでなく、通信方式(IPv6)やDNS、Wi-Fi機器の性能、障害物の有無など複数の要素が連動してネット環境を形成している点にも注目すべきです。誤解されたままONUの位置を変え続けても、根本解決にはなりません。
重要なのは、ネットワーク構成全体の中でONUが果たす役割を理解したうえで、設置場所と設定を適切に整えることです。そこに正しい知識があれば、ちょっとした配置変更や設定調整で、劇的に快適なインターネット環境を実現することができるのです。
まとめ
本記事では、ONUの設置場所に関して多くの人が誤解しがちなポイントを整理しながら、論理的に最適な設置条件を解説しました。
- ONUはWi-Fiルーターではない
- 設置は光コンセントの近く、高さ1〜2m、障害物の少ない場所が理想
- 電子レンジ・金属・収納スペースなどはNG
- 通信品質が悪い時は、DNS設定やIPv6接続の導入も考慮
- ゲームや動画視聴では有線LANも選択肢に
誤った情報に惑わされることなく、正しい知識をもとにネット環境を見直せば、自宅の回線品質は大きく改善されます。さらに関連知識を深掘りすることで、より安定した通信環境が手に入るでしょう。
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